利用者の声 20代男性(障がい名非公開)の就職事例 | 障がい者就労移行支援のCocorport
お問合せ受付 <フリーダイアル 0120-336-866> 9:00~18:00 日曜定休
TOP

就職事例紹介

20代男性(障がい名非公開)の就職事例

 
 
 

最初から決めつけず、やってみてから判断しようと思える自分になった


障がい名非公開の方の就職事例
大手情報通信企業(軽作業)に就職
通所期間2年8ヶ月
20代男性(障がい名非公開)の就職事例

「(やる前から、できないと)決めつけるのはよくない」というOfficeスタッフからの言葉を、今でも大事にしています。

私とココルポートとの出会いは、高校の進路指導の先生に「就労移行支援というのがあるよ」と教えていただいたところから始まりました。最初に実習に行ったのは別の会社の事業所でした。そこは全ての席が他の人と向かい合せになっていて、私には居心地が悪く、他を探す中でココルポートを見つけました。行ってみると、ココルポートでは個別訓練とプログラムの席が分かれ、対面でない席も沢山あり訓練に集中でき落ち着けました。初めこそなかなか周りに声を掛けることができませんでしたが、徐々に慣れ、1週間の実習が終わる頃にはスタッフへの報連相までするようになっていました。雰囲気も明るく、ここなら続けられると思ってココルポートに決めました。

自分で想像しただけの決めつけだったと気づいたとき、変化が起きていった

高校を卒業し、週5 日で通所し始めました。最初は主にパソコンの練習をしていました。高校でWord ・Excel ・PowerPoint を学び、スタッフにタイピングの速さを褒められるくらい大体のことはできましたから、何の疑問もなく就職先はパソコンでの事務職だと勝手に思っていました。ですがプログラムに参加したりスタッフと話すうち、その考えは変化していきました。色々なことに対し、想像だけで決めつけず、まずは一度やってみるようにしたのです。その中には細かな軽作業もあり、挑戦したら意外と面白く、結構自分に合っているかもしれないと思いました。その辺りから、「やってみもしないで、チャンスの幅を自分から狭くしてしまうのはもったいないな」と、私の中で変化が起きていったのです。

また、ビジネスマナーの部分でも私は変わっていきました。訓練当初に大手電機メーカーの本社に実習に行ったのですが、その頃の私は、担当してくださった上司に当たる社員の方に平気でタメ口で話していたのです。思い返すと本当に恥ずかしくなり、色々な意味ですごいなと思います(笑)。そんな私が、今はもう意識せずともビジネスマナーに沿った行動ができるようになっています。これもココルポートでの訓練によるものです。実際に職場で働いてみると、敬語や挨拶、報連相ができるということがいかに大切か、よくわかります。私は8 人の職場で働いているのですが、誰か1人の報連相の不足で業務が止まったり、時間の無駄になったりすることも時に起こり、皆がそれを守らなければ仕事はうまく進んでいかないのだと実感します。自分の身に起こって初めてその重要性を痛感し、仕事を通じて学ぶことの多い毎日です。

一番の訓練成果は、「まずはやってみてから判断しよう」と思えるようになったこと

就職活動は、自分の幅と視野を広げながら、スタッフと一緒に進めました。現在の会社のことはたまたまハローワークの求人で見つけたのですが、まもなく面接会があると知って、チャンスがあるならとにかく受けてみようと挑戦したら採用が決まり、今に至っています。あの時すぐに行動できたことこそが、「決めつけないで、やってみてから判断しよう」という私のココルポートでの訓練成果そのものだった気がします。

面接対策としては、スタッフとの練習を重ねていましたが、本番は様子が違って緊張しました。練習のように1 対1 ではなく4 人もの面接官がいましたし、聞かれる内容も想定外のものが多かったです。ですが次第にその場に慣れ、いつもの自分らしく答えることができました。あまりにいつも通りの自分過ぎて、「これは印象悪かったのでは」と思っていたのですが、次の日に内定をいただき驚きました。普段からしていた模擬練習によって、いつのまにか面接というきちんとした場でも落ち着くことができるようになっていたのかなと思います。たとえ想定と違ったとしても、練習は無駄ではなかったと思います。

職場とは、仕事とは。社会人としての経験をもっと積みたい

現在、私は週に5 日、10 時~17 時で働いています。勤続は2 年近くなり全ての仕事は頭に入っていますが、それは業務の話であり、職場とはこういうものだという意味ではまだまだです。高校を卒業し働くということ自体が初めてで、社会人としての経験をもっと積む必要があると思っています。
仕事内容は植物の水耕栽培です。主にミントなどのハーブ類で、空いている所で野菜も少し育てています。できたハーブを収穫し、乾燥させて茶葉にして本社に収めるのですが、一度に大量には作れませんから、少しずつの積み重ねとなります。一粒ずつ培養の土台に種を植えるところから始まり、芽と根が出たらファームに移し、液体肥料や成長具合に注意しながら毎日手入れします。そうした管理も収穫時期もメンバーで話し合い行っています。管理者さんからも多方面からアドバイスをいただき、栽培期間や収穫回数などを細かく記録をつけて貼り出し、それぞれの成長をより正確に把握できるようにしました。異常にもすぐに気づき、効率的に進められるようになっています。このような日々ですから、おかげで植物のことについてだいぶ詳しくなりました。入社前まで植物のことなど全く知らず、興味もなかった私でしたが、ここで働くうちに知識が深まり、今ではすごく楽しいこととなっています。ただ、自然の生き物であり食べ物ですから、衛生管理はとても神経を使います。白衣に着替え、エアカーテンを抜けてから仕事を始めますが、それでも完璧を保つのは難しく、1 匹の虫が出ただけで全て廃棄となったこともあります。同じフロアにズラリと並んでブース(同様にファームを設置して水耕栽培している部屋のこと)を構えている他社様にご迷惑とならないよう、早急に動揺を見せずに対処しなければならず、とても大変でした。対応を間違えれば、「御社とは関わりたくない」と信用を失ってしまいます。それまでの苦労が一瞬で水の泡になるのは悔しかったですが、これが職場、これが仕事というものなのだなと痛感しました。

画像はイメージです。

そんな苦労もありますが、私にとってこの仕事は適職だと思っています。一日中パソコンを打つのが仕事だと思っていた時期もありましたが、そんな同じ考えのままで止まっていてはダメだなと気づきました。正直、「最初に思っていたことと違うし、パソコン事務以外の仕事で自分は役に立てるのか」と初めは不安でしたが、いざ入社して働き始めてみたら面白く、細かい作業が好きな自分には適職だったとわかりました。そして自然の生き物相手の仕事はこちらの予想通りにはいかず、毎日頭も使います。最近では備品の修理で土台となる敷布を縫うこともあります。裁縫など全くやったことがありませんでしたが、最初はひどかった縫い目が、今は速くて綺麗になったと管理者さんに褒められています。
最初はスタッフや一緒に訓練した方々と離れたくなくて「ココルポートを卒業したくない」と言っていた私が、働き始めたら楽しくて、「職場に行って仕事していたい」と思うようになりました。自分でも本当に変わったなと思います。今も、本当はよくないかもしれないのですが、「次はあれをしよう、今度はこうしてみよう」と、つい仕事のことばかり考えてしまいます。本社の人からは無理しないよう言われていますが、でもそれくらい、私は仕事が楽しいです。

「とにかくやってみよう」挨拶もこの取材も、そう思って挑戦

沢山あるココルポートの訓練メニューの中で、今でも一番役に立っていると思うのはJST(ジョブスキルトレーニング)です。“職場で大事なスキル”というより、“職場では普通にできて当たり前のこと”だと理解しています。実は入社当初の私は挨拶に抵抗があり、おかしな話ですが挨拶すると損をするのではないかという気がしていました。色々な人がいる職場では、「なんだアイツ調子に乗ってるな」とか「声が大きい人だ」などと思う人もいるかもしれず、自分から挨拶するのは損だと思っていたのです。学校でもココルポートでも挨拶できていたのに急に声を出さなくなり、管理者さんはそんな私の気持ちを聞いてくださいました。そして、「そんなことないから明日からやってみて。声を出してよ」と背中を押してくださいました。次の朝、出勤して早速やってみたら、確かに自分から挨拶したところで誰もそんなふうに思う人などいません。決めつけた考えを変えて一回やってみたら気分も良く、挨拶も癖になりました(笑)。

せっかくチャンスがあるなら面接を受けてみようとすぐに前進できたあの時も、この挨拶できずにいた件も、ことあるごとに思い出すのはココルポートでスタッフによく言われていた、「(やる前から、できないと)決めつけるのはよくない」という言葉です。2年近く就労を続ける中、その言葉が身につきつつあるような気がしています。時々また「できない」という気持ちに戻ってしまうこともあるけれど、少しずつでも前進し続ける自分になっていると思います。今回の取材も、以前の私なら「できない。僕はいいです」と即お断りしていたと思いますが、今の私は、「受けてみようかな、緊張するけどちょっとやってみようかな」と思えました。実際、前日まで「(緊張して)寝れるかな」と言っていたのに、いざインタビューを受けてみたら全く緊張せずに大丈夫でした。本当に、やってみなければ何もわからないなと思います。具体的な夢や目標はまだ見えていませんが、そのうちにぼんやり見えてきたらそれでいいと思っています。今は「『 トンネル抜けるぞ』 くらいに、ちょっと先が見えるかな」という感じなので、最初から決めつけず、これからも色々なことにチャレンジしながら、少しずつ見つけていけたらいいなと思っています。

少しずつでも動き続けるうち、自分の中の何かが引き出される

だから、私がそうだったように、今ココルポートで訓練を頑張っていらっしゃる方々に、「やる前から決めつけるのはもったいない」と伝えたいです。最初から「できない」ではなく、少しずつでも動き続けるうちに自分の中の何かが知らない間に引き出され、それが就職に繋がるような気がします。私もそれで受かったのかなと思うのです。日々の訓練も模擬面接も「どうせ」と決めつけず、「やってみなければ、結果は誰にもわからない」と思って臨んだほうがいいと思います。その想いこそが、就職活動の本番で、職場で、活きると思っています。



お電話はこちら
0120-336-866
※お電話受付時間 9:00~18:00(日曜定休)
お気軽にお問合せください!
資料請求も見学もすべて無料でご利用いただけます。
お気軽にお問合せください!