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気分障がいのある方の働き方のコツ、休職する時のポイントを解説

気分障がいのある方は、感情の不安定さから日常生活や社会生活の悩みを抱えやすいです。

昨今の不安定な社会状況で、気分障がいのある方は増えています。

そんな中、仕事に関する悩みを抱える方もいるのではないでしょうか。

ここでは、気分障がいの方の仕事と治療の両立のコツ、休職が必要になった場合の対処のポイント、相談できる専門機関などについて解説していきます。

※最近の世界保健機関(WHO)による診断基準の改訂(2022年1月に発効)をきっかけに、うつ病や双極性障がいなどを含めた「気分障がい」という用語は、「気分症」という名称へ徐々に置きかえられていくものと思われます。

この背景の一つとして、「障がい」という翻訳がネガティブなイメージにつながってしまっていたという問題があります。

また、うつ病は「抑うつ症(群)」の中の一つとなり、双極性障がいは「双極症」という名称に移行していく見込みです。

一方、米国精神医学会(APA)の診断基準では、「気分障がい」という広いカテゴリーがなくなり、「抑うつ障がい」と「双極性障がい」は独立したカテゴリーに分けられました。

診断基準ごとに少しずつこころの病気に関する用語や分類は異なっており、また近年、精神医学に関する用語が変わりつつあります。

ここでは世間でも比較的なじみのある「気分障がい」という名称で話を進めます。

参照:厚生労働省HP図表1-2-9 こころの病気の患者数の状況

気分障がいとは?

気分障がいとは、感情の障がいともいわれます。

喜びや悲しみの感情は誰にでもあるものですが、その気分の振れが過度にあらわれてしまうことが特徴です。

過度の悲しみや落ち込みが長く続く場合はうつ病(抑うつ症)、落ち込みと高揚の両方を行き来する場合は双極性障がい(双極症)といわれます。

それぞれの気分障がいについて以下に解説します。

うつ病(抑うつ症)

うつ病では、気分の落ち込みが続き、日常生活に支障をきたします。

気持ちの落ち込みが続く、気力が出ない、集中できない、以前は趣味として楽しんでいたことが楽しめなくなる、食欲がない、眠れないなどのサインが出た場合はうつ病かもしれません。

こころの病気を疑った場合は、自己判断せず、まず医師に相談してみることが大切です。

治療としては、必要な休息や睡眠をとることを重視しつつ、症状に応じて抗うつ薬や漢方薬などの内服や、認知行動療法(一人ひとりの考え方のクセに気づき、活かしていく治療法)などの心理療法を行っていきます。

双極性障がい(双極症)

気分が高揚して活動的な「躁状態(あるいは軽躁状態)」と、気分が落ち込んで今まで好きだったことが楽しめなくなる「抑うつ状態」を繰り返します。

それぞれの時期の長さや周期は人それぞれです。

気分の波は誰にでもあるものですが、日常生活に支障をきたすほど活動的な時期があり、その後で落ち込みが出現する、というパターンが多く見られます。

眠らなくても活動し続けられる、アイデアがどんどん浮かんで止まらない、収入と不釣り合いに大きな買い物をする、などのサインがある場合は医師の診察を受けるとよいでしょう。

治療としては、気分を安定させるための薬物療法が基本ですが、心理教育や認知行動療法などを併用することで、予防効果が高まるという報告もあります。

気分障がいのある方が仕事と治療を両立させるコツ

気分障がいのある方が仕事で悩むのは、感情の不安定さに関わる部分です。

うつ病(抑うつ症)の方であれば、落ち込みのきっかけとなるストレスや出来事があるかもしれない、ハードワークで症状が悪化するかもしれない、などの不安があるでしょう。

双極性障がい(双極症)の方であれば、躁状態の時に自分の許容範囲を超えるような仕事を請け負ったものの、後で落ち込んでしまってこなせなくなり、自分を責めてしまうこともあり得ます。

しかしこういった悩みと付き合いながら、仕事と気分障がいの治療を両立させることは可能です。具体的にどうすればよいか、対処のコツをお伝えします。

仕事量に余裕を持たせる

気分を安定させるためには、自分を追いつめないことが大切です。

気分障がいでは状態に波があるため、調子が良い時にできていたことができなくなってしまうことがあります。

特に双極性障がいの方には、躁状態で大きな仕事を請け負ってしまい、後で困る方も多いです。

仕事を決める時は、調子が悪い時の自分でもできるだろう、という量や内容を意識しておくと安心です。

睡眠や服薬など生活の基本を乱さない

気分障がいのある方にとって、睡眠、食事、服薬などのリズムを乱さないことが気分を安定させるポイントです。

特に新しく仕事を始めたり転職したりする時、生活は乱れがちになりやすいです。

そういう環境変化の時こそ、例えば1日3食きちんと摂る、7〜8時間の睡眠を確保するなど、生活リズムを保つことが症状悪化の予防につながります。

仕事のストレスなどで、気分がたかぶって眠れないことが続くようであれば、一時的に内服薬の調整などが必要な場合もあります。

ただし、自己判断で内服薬を増やしたりすることは危険ですので、必ずかかりつけの医師に相談をするようにしてください。

過去の症状にとらわれるよりも、これから先のことを大事にする

気分が落ち込んで上司とうまく話せなかった、高揚した気分でしゃべりすぎてしまった、など気分の波で困ることもあるでしょう。

人によっては、そういった過去の苦い体験を忘れたい、記憶から消してしまいたいと思われるかもしれません。

ですが、「あくまでも、こころの病気の症状だ」「過去にとらわれるよりも、これから先のことを大事にしていこう」と、どこかで割り切ることも有効かもしれません。

過去に病気の症状のためにうまくいかなかったことがあっても、クヨクヨするのではなく、「波があったけれど、今度はこうしてみよう」「自分が不調になる前はこういうふうになることが多いな、そんな前兆が出てきたら慎重に行動するようにしよう」などと振り返り、次に活かしていくくらいにできるとよいでしょう。

こんな時に落ち込んでしまった、気分がたかぶった、などと記録しておくこともおすすめです。

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気分障がいのある方が休職する場合の注意点

前項では仕事と治療の両立について解説しましたが、仕事や日常生活に支障をきたすくらい症状が安定しない時もあるかと思います。

そんな時は、思い切って休む勇気を持ってください。

こころの状態が本当に悪化してしまってからでは、休職するという判断すらできなくなってしまうかもしれません。

そうなってしまう前に判断できるよう、あらかじめ休職について確認しておくことは大切なことです。

休職できる日数

休職できる日数は職場により規定があるため、職場に確認しましょう。

病気やけがで休職する場合には一般的に医師の診断書が必要となるため、かかりつけの医師にも仕事を始める際に相談しておくと安心です。

仕事復帰のタイミング

気分障がいのある方には真面目、几帳面な性格の方も多く、休むことは良くないと感じてつい無理をしてしまいがちです。

もう仕事に復帰できそうと思っても、まずは主治医とじっくり相談してみましょう。

主治医から復職してもよいという診断があれば、復帰について職場と調整することになります。

すぐにフルタイムの勤務に復帰するのではなく、時短勤務など負担を軽くした形から復帰することも可能な場合がありますので、職場もしくは職場の産業医に確認することも大事です。

職場に対しては大丈夫であることを主張してしまいがちですが、不安な点についてもきちんと伝えておきましょう。

気分障がいのある方が休職期間に利用できる制度

短期間の休職であれば、年次有給休暇をあてることができるところも多いです。

それ以上の休職の場合は、職場の規定により一定期間は給与の一部が支給されるところもありますが、支給されないところもあります。休職を考える際には職場の規定の確認が必要です。

公的な健康保険に加入している方は、気分障がいによる休職に対して傷病手当金がもらえる可能性があります。ご自分の保険証の種類を把握しておきましょう。

気分障がいのある方が頼ることができる専門機関

気分障がいのある方の仕事探しにおいて、様々な支援を得られる機関があるのをご存じでしょうか。以下にそれぞれの特徴について解説します。

ハローワーク

ハローワークには、障がいや疾患のある方の就労を支援する「専門援助部門」という窓口があります。

適性や希望職種に応じた職業相談や紹介を受けられ、障がい者手帳をお持ちの場合には障がい者雇用枠を利用するかどうかの相談もできます。

また、一般枠の求人も多くあります。

地域障がい者職業センター

地域障がい者職業センターは、ハローワークと連携している施設です。

障がいのある方の専門的な職業リハビリテーションを提供し、就労をサポートする施設として各都道府県に設置されています。障がい者手帳をお持ちでない方も利用できます。

就労移行支援事業所

障がいや疾患のある方の就労に必要な訓練などを行い、一般企業への求職から就職までの一連の過程をサポートする支援機関です。

「職業訓練の提供」と「就職活動の支援」などの支援を行い、履歴書作成や面接対策などの就職活動のサポート、就職後の定着支援などを受けることができます。

まずは気分の安定を大切に、無理のない範囲の仕事から探してみましょう

気分障がいのある方の仕事に関する情報をまとめてきました。全てに共通していることは、「無理をしない」ということです。

簡単なようで、なかなか難しいことですが、「どんなことができて、どんなことが苦手か」「どういう時にやりがいを感じるか」など自分の特性を理解して、それを受け入れることは、生きづらい心を楽にしてくれます。

仕事という大きな変化にともなって、気分の波が大きくなってしまったら、ここで得た情報やコツなどを参考にしてください。どんな仕事でも慣れてくると自信がつき、気分が安定してくると思います。

いざとなったら就労定着支援などのサポートを受けたり、休職を検討したりという手段もあるという気持ちで挑戦するとよいでしょう。

気分障がいのある方の就労に関する相談はココルポートへ

就労移行支援事業所では、仕事に関する相談だけでなく、生活面も含めたサポートが得られます。

そのため、気分障がいのある方が安定して生活を送る助けになってくれることでしょう。

就労移行支援のココルポートでは、電話相談を受け付けています。仕事に一歩踏み出す時、迷うことがあれば相談してみてください。

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西原 浩司(にしはら こうじ)

医学博士(慶応義塾大学)、精神科専門医・指導医、認定産業医

長崎大学病院精神科神経科助教、日本学術振興会特別研究員、慶応義塾大学医学部助教(生物学教室)を経て、現在は沖縄県の天久台病院を中心に精神科診療に従事。
その傍ら、慶応義塾大学医学部訪問研究員としてiPS細胞をもちいた精神疾患の基礎研究を行っている。また複数大手企業の産業医として漢方や鍼灸、栄養学的な情報「心とカラダの予防医学」を目指して活動中。

こんなお困りありませんか?

以下はよくご相談いただく課題やお悩みの例になります。
ご自身にあてはまる課題やお悩みをクリックするとご提案の例が表示されますのでぜひご参考にしていただければと思います。
チャレンジすることに不安があるかもしれませんが、Cocorportは「失敗できる場」なので、ぜひいろいろなことにチャレンジしていただければと思います。

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