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統合失調症を抱える人にあった仕事選びとは?

誰しもかかる可能性があり、言葉としては近年少しずつ知られてきた統合失調症ですが、どのような症状なのか、正確なところはあまり知られていません。考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患なので、感情や思考をうまくコントロールできなくなると、自分は統合失調症なのかと不安に思ったり、もしくは家族や友人の様子がおかしいと、統合失調症を疑ったりするかもしれません。もし周りに統合失調症の人がいたら、正しい知識を持って優しく接したいですし、自分が罹患したなら早めに治療したいものです。そこで、今回は統合失調症に関する基本的な知識をご紹介します。
目次
統合失調症とは?
統合失調症という病名からは、具体的にどんな症状なのかイメージがつかみにくいかもしれません。主に神経ネットワークがうまく働かなくなる症状であり、幾つかの症状や精神疾患が重なって引き起こされる、症候群だとも考えられています。神経ネットワークが正常に機能しないと、さまざまな感情や考えをコントロールすることができなくなってしまいます。そうした「脳や神経の機能が失調している状態」ということで、統合失調症という名前がついています。
統合失調症とうつ病や他の精神疾患との違いを見分けるのは、専門家でなければ難しいものです。世の中の約100人に1人が統合失調症にかかると言われており、思春期から40歳くらいまでに発病しやすい症状です。
統合失調症の原因は、未だにはっきりとは分かっていません。脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることが原因と考えられているものの、ストレスや遺伝などの要素も関係しており、これだと特定されているわけではありません。また、神経伝達物質であるドーパミンの機能異常も関係しているとも言われています。
統合失調症の症状・特徴
脳内の神経バランス、化学物質のバランスが乱れると、様々な症状が現れます。
・陽性症状
・陰性症状
・認知機能障がい
統合失調症における陽性症状
統合失調症における陽性症状とは、幻覚、幻聴、妄想などのことです。実在しないはずのものが見えたり、周囲に誰もいないのに声が聞こえてきたり、実際には生じていない出来事を強く意識したりします。統合失調症の人は、いわゆる被害妄想がさらに進んだ状態で、誰かにずっと監視されているとか、実際には言われていないのに悪口を言われているなど、ネガティブな思考回路となります。そして考え方や記憶に一貫性がなくなり、周りの人は話を理解できなくなっていきます。
統合失調症における陰性症状
うつ症状がさらに進んだ状態と表現できるかもしれません。喜怒哀楽の感情の変化が乏しくなり、他者に共感することが少なくなります。色々な活動を行おうという意欲が失われていき、親しい人とのコミュニケーションさえ億劫になり、自分の世界に閉じこもってしまうのも特徴です。また、コミュニケーションのための思考もできなくなっていき、抽象的な言い回しを理解できなくなったり、凝った言い回しを使えなくなったりもします。
統合失調症における認知機能障がい
認知機能、つまり判断力、記憶力、集中力などが低下することによって、勉強や仕事などに支障が出るようになります。新しいことを覚えるのが難しくなったり、仕事や勉強に集中できなくなったり、物事の優先順位をつけてすべきことを判断したり、計画を立てることができなくなったりします。物忘れが多くなったり集中力を欠いたりすると、当然ながら周囲からの信頼を失うことになります。周囲の理解を得るためには、統合失調症に関する正しい知識を浸透させていくことが必要です。
統合失調症の治療
統合失調症の症状は、他の病気でも起こりうるものです。ですから、誰もいないのに悪口が聞こえるような気がするとか、何事にも意欲が失われてきたように感じるとか、集中力が低下してきたような気がする、などの初期症状が出た時点で確認しておくことが重要です。統合失調症ならば早期発見してすぐ治療に取り掛かることが最善ですから、少しでも不安があれば、周りの信頼できる人に相談したり専門医を受診するようにしましょう。
統合失調症を治すためには薬物治療が効果的です。症状に応じて専門医が処方してくれますが、抗精神病薬を軸に、睡眠薬や気分安定薬などを使うことになるでしょう。副作用についても確認しながら、きちんと飲み続けることが大切です。少し良くなってきたなと感じても、自分の判断で服薬を止めないことも重要です。治りかけの時期に薬を飲むのを止めてしまうと、再発のリスクが高まるからです。
統合失調症からの回復にはリハビリテーションも有効で、なるべく早い時期から薬と組み合わせて行った方が効果的といわれています。リハビリテーションの目的は、病気の症状で生じる生活のしづらさを改善し、スムーズに安定した生活を送れるようにすることで、医療機関や地域の精神保健福祉センター、自立訓練事業所などで実施されています。具体的には、デイケア、作業療法、SST(生活技能訓練)、心理教育などのプログラムがあり、病気の知識を身につけたりストレス対処法を学んだりします。また、人間関係を改善させる方法、記憶力や集中力を取り戻すための認知機能リハビリテーションを受けることもできます。症状に応じてカリキュラムが組まれますので、再発防止のためにも、しっかり行うようにしましょう。
統合失調症の方の仕事選びポイント
統合失調症になると、何でもネガティブにとらえてしまう特徴が見られます。些細なことをいつまでもくよくよ考えてしまったり、「私はだめだ」と自己否定して人とのコミュニケーションを断ってしまうことも多くあります。
ここでは、統合失調症の人の仕事選びのポイントを2つご紹介します。
1. 勤務時間は無理をしない
統合失調症は悪化すると幻覚や幻聴が起こるケースがあります。症状が出て、一般的な勤務条件で働くのが難しくなる人も少なくないようです。フルタイムで働くのを負担に感じるのであれば、短時間のパート勤務や隔日勤務などを探してみましょう。
2. 面接時にしっかりコミュニケーションをとる
就労後のトラブルを避けるためには、面接時に会社側としっかりコミュニケーションをとることが重要です。ミスマッチや誤解はお互いとって負担となります。まず自分から「定期的な通院がある」「症状が悪化すると急に休むことがある」といった、知っておいてほしいことを伝えるようにします。
また、統合失調症の人が必ずといっていいほど面接で聞かれることがあります。それは、「どのような言動に傷つきやすいのか」「どのくらいの時間働けるのか」「常用している薬はあるのか」「服用の頻度と服用する時間」などです。知っておいてほしいこと、配慮してほしいことを事前にまとめておき、用意しておくとよいでしょう。
統合失調症の方に向いている仕事
では、統合失調症の人が安心して働きやすいと言われている仕事には、どんなものがあるでしょうか。人とのコミュニケーションで消耗することが少ない仕事の例を見てみましょう。
1. 商品管理
商品管理は倉庫や流通センターの中で働くことが多い仕事です。作業内容は検品、ピッキング、商品仕分けなどになります。社会保険に入れる場合もあるので、事前に確認してみましょう。
2. 軽作業
ビル清掃などのほか、ガーデンや植え込みの剪定、除草、柵の補修、廃棄物仕分け作業などもあります。社会保険に入れる場合もあるので、事前に確認してみましょう。
3. 製造業
工場内で、ベルトコンベアで流れてくる製品を組み立てる仕事です。社会保険に入れる場合もあるので、事前に確認してみましょう。
このほか、駐輪場管理者、ビル巡回管理、巡回警備員、ガスメーター検針、配達、荷物仕分け作業なども、人とのコミュニケーションから少し離れたい人にとって、安心しやすい仕事と言えるかもしれません。
(参考)就労移行支援
就労移行支援とは、障害者総合支援法という法律に基づき、統合失調症などの精神疾患のために社会参加や就職が困難な人をサポートする、国の支援制度のことです。就労移行支援事業所では、一人ひとりに合わせて支援計画が作成され、それをもとに、一般企業に就職することを目指します。通いながら必要な知識やスキルを身につける支援も受けられます。このように、就労移行支援事業所を活用することで、障がいがあっても一般企業に就職できる可能性が高くなるでしょう。
また就労移行支援事業所では、そばに支援員がついていますので、就職の悩みや自分の体調について相談しながら進めていくことが可能です。就労移行支援事業所は全国に3,000ヵ所以上あり、毎年3万人以上の人が利用しています。イメージで決めつけず、どんな雰囲気なのか、是非一度近くの事業所を訪ねてみるとよいでしょう。
統合失調症は専門医のサポートで治せる
統合失調症の症状は、自分でも周囲の人からしても、理解しにくいものです。それゆえ苦しむ人が大勢いますが、きちんと治療すれば回復することができます。治療は早いほど効果的といわれますので、ためらわず、早めに専門医に相談するようにしましょう。
統合失調症の人は症状の悪化にともなう幻覚や妄想が現れる場合があります。そのため、一般企業の就労・就職が難しい人も少なくありません。安心して長く働くためには、仕事で無理をしすぎないことが大切です。たとえばコミュニケーションで疲れてしまうことが少ない仕事や、短時間の勤務なども検討してみましょう。また、統合失調症などの精神疾患の人の就職をサポートする国の支援制度もあります。一般企業での就労を目指す方は、ぜひ活用してみてください。
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